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「最高のウェルネスルーム」BO BEDRE 2020年2月号

"velværerummet i sin yderste potens"

バスルーム、寝室、ウォークイン・クローゼットやラウンジルームがこの大きなウェルネスルームにすべてまとまっている。木や石の素材が、様々なトーンのグレーでまとめられたカラースキームと合わさり、落ち着いた印象をもたらし、海峡の素晴らしい景色をより一層楽しめる。




自然の光やスペースはこの家のウェルネスルームのキーポイント。寝室側にもバスルーム側にも廊下があることで、部屋に入りやすくなっている。窓の外側には小さなベランダがあるので、海を近くに感じられる。

インテリアと彩色をうまく工夫することで、それぞれの目的がある複数の部屋にも一貫性が生まれる。Jotun社の壁料「Comfort Grey」によって部屋には高級感が溢れている。Raun社のキューブ形の革のソファにより、その高級感が一層増す。Bolia社の革のクッションをソファテーブルとして使用。トレーはKelly Hoppen社、ペンダントライトのLilyはNordlux社製でDetled店で購入。カーペットのStick Carpetはグレーで柔らかい印象だが、部屋をうまくまとめている。Eilersen社製。イタリアのメーカーArlex社のバスルーム用の家具はBad og Stilで購入。

最高のリラックスタイムには最高の景色が必要だ。バスタブからはオーレスン海峡を望める。バスタブ周辺には大理石を使用した。デザイン性のあるバスタブはBad og Stil社、蛇口はFantini社から。ギリシャ風のバスマットやタオルはMalene Birger氏のBirger1962から。



控えめなグレーをメインに使うことで影のようになっているため、それとうまくブレンドする家具もある。Jotun社製の壁の塗料は「Valmuefrø」という。ベッドはFurninova社のMarioと呼ばれるシリーズ。ベッドの前に置かれた装飾的なスーツケースはKelly Hoppen社のもの。スーツケースの色はNH Gardiner社のカーテンとまったく同じだ。ベッドカバーとクッションはZara Homeで購入した。

方向を案内する照明が天井や床の脇に設置されているので、夜間は他の照明を付けなくても移動できる。ガラスや眺めによって透明感があるため、自然が住まいの一部になっている感覚になる。ベッドテーブルはKelly Hoppen社。照明器具はイケアから。シンプルなラインや落ち着いたムードは、グレーのトーンやすべて収納できる壁のクローゼットの効果によるもの。



昨今、かつて別々だった部屋が一つの共用スペースにまとめられる傾向がある。現代の忙しいライフスタイルの中、個人中心の生活を送っているため、オフのときは大切な人と一緒に過ごしたいと思うからなのかもしれない。さらに以前ほどプライベートなことを隠さなくなったことも影響してか、クローゼットや寝室にバスルームを併設するケースが増えている。広々した空間のなかで過ごすと、ホテルのスイートルームにいるような贅沢な気分になれる。この考え方のもと、コペンハーゲン北部にある840平方メートルのとある新築の2階に、立派なウェルネスルームができた。この家にはJeanetteが夫と4人の子どもと一緒に暮らしている。二階へと向かう階段は二つあり並行するように配置されている。一つは二つの子供部屋へ、もう一つはリラクゼーションが中心の大人用の部屋へと続いている。

「このスペースの目的は自分が落ち着けること。部屋や部屋と部屋の間の空間は落ち着いた雰囲気にすることが大切でした。そのため、壁にはクローゼットを作り、ものをすべて収納できるようにしました。ビジュアルを邪魔する小物などは置きません」とJeanette。

海の景色によりウェルネスの感覚が一層増す。実はこの景色は自然の壁紙としてインテリアの一部になっている。この特徴を最大限に活かすため、床にはダークカラーの木材を使用し、他のインテリアはグレートーンでまとめた。寝室とバスルームの壁の一方は明るい色のクローゼット、もう一方はガラス張りになっている。このようなインテリアによって、部屋は風が通りやすい二つの箱のようにつながっている。

「部屋の色彩は影のような役割を果たすべき。木材や大理石のようなシンプルな自然な素材が活かされた部屋の柔らかさが、ソフトな色彩によって一層柔らかくなるのです」とJeanetteが話す。表面全体に石材を使ったバスルームは、美しい石の箱のように見える。

この家はスマートホームでもあるので、多くの日常的な機能はスマートフォンのアプリで操作できる。例えば、アプリを使ってカーテンを開けたり閉めたりできる。照明はPhilips社の最新のワイヤレス技術であるHueを使用しているため、その日の気分によって照明を変えることができる。

「グレーのインテリアのおかげで、照明の色をピンクやグリーン、ブルーに変えることで、家全体の雰囲気を変えることができます。照明以外にも、床や天井、カーテンのパネルに方向を案内する照明も付いているので、夜間は電気を付けずに移動できるんです。私たちにとってそれももう一つのウェルネスです」。





<BO BEDRE 2020年2月号>

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